ぴーがぶたまご日誌

いい加減なひとが、自分のメモ用にいい加減なことを書く

シンエヴァを観てきた話〜この映画のネタバレは不可能〜

先日、シンエヴァを観に行った。

『ネタバレ厳禁』と言うプロモーションで話題になり、敬虔なエヴァ信者は厳格にその規律を守ったためSNSで視聴の感想などが全く現れず、遂に公式から「もうちょいネタバレしてくれてもええんやで」と信者に折れたのが記憶に新しい。

しかし、実際観た感想はと言うと、ネタバレ云々かんぬんと言ったことではなく、まずあの内容、密度を言葉にしてしまうことすら野暮と言った怪作であった。

まさしく20数年における、エヴァンゲリオンの歴史、平成サブカルの集大成的内容で、庵野氏の人生の集大成であった。それを未視聴の人に文字や言葉で伝えても、理解することが不可能。と思った。だからこれからもネタバレする人など現れないと思う。


一方、観た人はみなこの「シンエヴァ」について話たくなるような、暫くその話しか出来なくなるような妙な中毒性があることは確かで、その辺は流石庵野秀明である。内容が100%理解できずとも、オタクの習性と琴線を熟知した、不特定多数の同志の為の映画!と言うイメージは観た人みんなに伝わっていると思う。魂の映画でした。

是非、自らご視聴することをオススメします。観なきゃ後悔するとは決して言いませんが、観たらすごい人生豊かになります。と言う感じになる映画でした。(観る前に全てのエヴァ作品を視聴しておく事も併せてオススメします。)


さて、ここからはエヴァ小噺というか物づくり小噺になるんですが、エヴァは先程平成サブカルの集大成と言ったんだけど、エヴァの「見た事なさ」感ってやっぱり色んなクリエイターに影響を与えたんだろうなと思って。

特に作戦のBGMとか、ATフィールドが発動する音とか、エヴァが走る時の音とか色んなバラエティ番組で使われているし、みんな知ってるけどまさかアニメのBGMになると思わなかったような曲を使う、意表をついた挿入歌とか。ヤケにメタ臭い演出とか。映像作るのが好きな人が思わずマネしたくなる要素で溢れてるなぁと。

在りものをカッコ良く使っただけなのに、もうそれ自体がエヴァを意識しちゃう物になったのも多いと思う。

第九とか、明朝体とか、カードをスキャンする行為とか。

汚されちゃった…汚されちゃったよぉ……

はーれるや、はーれるや


けどそれって物づくり的にとても健全なことだと思う。物づくりする人って言うのを分解していくと、みんな大なり小なり「拘り」「オタク」「衝動」「ちゅきちゅきパワー」みたいなモノを持ってると思う。物づくりをする人がみんながみんな世の中の為を思って作品を作っている訳じゃなくて、少なくとも自分のやりたい事が物づくりだからそれを実行している訳で。そしてその中でもちゅきちゅきパワーってすごい重要なファクターがあって、好きな作品のマネをしたりされたりって言うのは本来普通っていうか物づくりってそう言うもんじゃん?みたいな。で、それで「コレって○○だよね?お前ホンマそれ好きやなぁ〜」って盛り上がるのが物づくりの人は好きなんだよねー。みたいな。


だからみんな誰かナニナニをパクッた!なんて目くじら立てて怒らないで、「お前ナニナニ好きなん?俺も〜〜!!」って同志として盛り上がってあげるのがいいと思うな。そうして社会現象にまで盛り上がったのがエヴァだと思うし、健全なオタクだと思うのよね。

コレが、『人類ぽかぽか計画』全てはカラーのシナリオ通り…